コスモス
秋に開く花、コスモス。
陽射しを浴びて風に揺れる姿に、ある本のあとがきを思い出しました。
「・・・人間の一生はたくさんの哀しみや苦しみに彩られながらも、その哀しみや苦しみの彩りによってさえ人間は救われ癒されるのだという、私の生きることへの想いや信念がおのずと滲み出ているように思う。
哀しみもまた豊かさなのである。
なぜならそこにはみずからの心を犠牲にした他者への限りない想いが存在するからだ。
そしてまたそれは人の中に必ずなくてはならぬ負の聖火だからだ。」
ー 藤原新也『コスモスの影にはいつも誰かが隠れている』(東京書籍、2009年)
過去における負の想いも経験も、ここからどう生きるかで、豊かさに変えていける。